兄弟・姉妹や親戚にお子さんが誕生した時、また友人や職場の関係者に赤ちゃんが産まれた時に悩むのが出産祝いです。
物を贈る場合でも、お金や商品券で渡す場合でもどれくらいの金額が適当なのか、相場はどれくらいなのか気になるという方も多いでしょう。
相手との関係や贈る側の年齢別に紹介します。
出産祝いのマナー
新しい命の誕生と健やかな成長を願ってお祝いするのが出産祝いです。
出産祝いは生まれてきた赤ちゃんに向けて、また無事に出産を終えたママやその家族に向けて贈られるものです。
お祝いを贈る前には必ず出産が無事に終わったのか、母子共に健康か確認の上で贈りましょう。
出産祝いを贈る際には、いくつか気にしておきたいマナーもあります。
直接相手に贈りたい場合には、訪問するタイミングにも注意が必要です。
一般に出産祝いを贈るタイミングは出産後7日~1ヶ月の間と言われます。
しかし最近では入院期間が長いケースも多いので、病院へ直接出産祝いを持って行く場合には事前に訪問が可能か確認し、相手の負担にならないように気をつけましょう。
また、病院によっては花や食べ物の持ち込みを禁止しているところもあるため注意が必要です。
贈る時の注意点とは
現金で贈る場合、ご祝儀袋の選び方にも気をつけましょう。
お祝い事の際に贈る祝儀袋の水引は紅白のものになりますが、結婚の場合と出産などのお祝いの際には結び方が異なります。
出産祝いで贈る場合のご祝儀袋は水引が蝶結び(花結び)のものを選びましょう。
これは簡単に結び直すことができるためだと言われており、出産のように何回あっても嬉しいことについては蝶結びの水引が用いられます。反対に、結婚式のように1度きりにしたい出来事には「結び切り」という解けない結びにされているものを贈ります。
渡すお金も新札で揃えるようにしましょう。しかし、なかなか銀行や郵便局に行って新札をもらうことができないという場合に限っては、使われているものの中でもできるだけシワや折れのないきれいな状態のものを選んで贈りましょう。
ご祝儀袋に表書きを書く際には毛筆を使います。筆や墨を用意できない場合には筆ペンを利用しても問題ありませんが、必ず濃い色の墨を用いましょう。
表書きには上部に「御祝」「祝御出産」「御出産御祝」などの言葉を入れ、下部に自分の名前を記入します。
出産祝いの相場とは?
出産祝いを贈るときに悩んでしまう金額ですが、相場も住んでいる地域や相手との関係性、贈る側の年代などによって相場も変わってきます。
重要なのは、産まれてきた赤ちゃんや出産を頑張ったママ、そして支えていくご家族の方におめでとうという気持ちをいかに伝えたいかです。
しかし、あまり張り切って高額な贈り物をしてしまうと内祝いの際に相手も気を遣ってしまうため、その点にも注意をしましょう。
相手との関係別に見る相場
お祝いで何かを贈る際、贈る側と贈られる側との距離感や関係によって金額は大きく異なります。そのため、おおまかな目安として出産祝いに贈られる現金や商品はどれくらいなのか関係別で紹介します。
父、母から
基本的に親から子へ贈るお祝についてはどれくらいが相場と言いきることも難しいのですが、新生活に向けての援助という気持ちや、特に初孫が誕生した際には張り切った贈り物をする場合もあります。
金額としては30,000円~50,000円程度が一般的で、多く出す人の場合は50,000円~100,000円程度になります。現金で贈る以外にも、高級ベビーカーなど赤ちゃんとの生活に必要な品物をプレゼントするケースもあります。
兄、姉から
兄、姉からの場合、年齢的にも経済的に自立している人も多いので一般的には10,000円~30,000円とされています。多く出す場合、30,000円~50,000円程度が相場になります。
弟、妹から
弟、妹から出産祝いを贈る場合、年齢や金銭的に自立しているかなどの条件によって金額も変わります。
贈る側がまだ学生や金銭的に自立していない場合は5,000円~10,000円程度、ある程度金銭的に自立できている人の場合には10,000円~20,000円程度と考えておけばよいでしょう。
親戚から
親戚から出産祝いを贈る場合には、普段からの付き合いの深さによって金額が大きく変わります。普段から親しく行き来をしていたり頻繁に連絡を取り合っているような仲であれば、10,000円~30,000円程度、出産後に直接報告を貰うくらいの仲であれば5,000円~10,000円程度を考えましょう。
また、普段から頻繁に連絡をするような関係ではなく、出産の連絡も直接受けていない、ほとんど付き合いも無いという場合にはわざわざ贈る必要はないでしょう。
しかし以前にお世話になったなど、特別にお祝いをしたいという気持ちがあれば相手が負担にならない程度でお祝いを贈ってもよいでしょう。
友人から
友人からの出産祝いも付き合いの深さによって金額は大きく異なります。
仲良しグループの1人という関係から唯一無二の親友まで、贈る相手との関係性によって金額やプレゼントする内容を考えるとよいでしょう。
相場も3,000円~10,000円程度と幅も広いです。
グループでお金を出し合って贈る場合には1人あたり2,000~3,000円の負担になることが多いようです。しかし、3人で3,000円ずつ集めて9,000円にするなど「9」がつく数字は避けるべきだと言われます。
同様に「4」も避けるべき数字なので4,000円や9,000円などになる場合にはキリも良いので5,000円、10,000円にして贈ることをおすすめします。
また、友人の出産に嬉しくなり、つい弾んでしまいそうになりますがあまりに高額なお祝いだと相手も気が引けてしまいます。常識的な範囲で贈るよう心がけましょう。
ママ友や近所の人から
友人まで近くはないけれども、困ったときに力を貸してくれたり相談に乗ってくれるママ友に、お疲れ様の意味も含めて出産祝いを贈りたい場合があります。
付き合いの深さにもよりますが、相手があまり気兼ねしなくてよい程度に1,000円~3,000円の実用的なプレゼントを贈るのがよいでしょう。また、グループで付き合いがある場合にはグループ内で少額を出し合ってプレゼントを決めるのもよいでしょう。
会社の関係の人から
会社の同僚や上司への出産祝いに頭を悩ませている方も多いと思います。
これからも長く付き合っていく可能性がある人たちなので、自分に子供ができる立場になった時にあまり負担に感じない程度の金額のものを贈るように考えるとよいでしょう。
部下や同僚の場合、相場は3,000円~5,000円程度、上司の場合は5,000円~10,000円程度を目安にしましょう。会社の場合はあらかじめ贈る金額が決められており、人数で割ってお金を出し合うこともよくあります。
個人で贈るのか、連名で贈るのかは会社によっても異なりますので、心配であれば詳しそうな人にそれとなく確認してみるとよいでしょう。
年代によって異なる相場
出産祝いの金額は贈る側の年齢によっても相場が変わってきます。一般に20~30代は5,000円程度、40代以降は10,000円程度と言われます。
贈られる側の方との関係性も重要になりますが、特に親族以外の場合には簡単な目安にしておくとよいでしょう。
双子が生まれたときはどうすればいい?
産まれた赤ちゃんが双子だった時、お祝いをどれくらいの金額にすべきか迷ったことがあるという方も多いのではないでしょうか。
一般的には相場の1.5~2倍程度と言われています。
しかし、これも地方によっては1人の出産の場合と金額を変えないというところもあるので、贈られる側の方の地域でこうした特色があるか事前に調べておくとよいでしょう。
現金ではなくおもちゃなどの商品を贈る場合には、ケンカや取り合いにならないよう同じ物を2つ用意することも必要です。
出産祝いに贈られたら嬉しいものは?
赤ちゃんの誕生をお祝いするためのものなので、心を込めたものであれば相手にもきっと喜んでもらえるかと思いますが、中でも出産直後のママが貰ってうれしかったお祝いを紹介します。
現金
これから赤ちゃんを育てていくのに何よりも必要になるのがお金です。出産直後は様々なことで出費もかさむので、切実にありがたく感じる方も多いでしょう。
また、贈る側もどんなものを選んだら喜ばれるのかわからない、プレゼントを選ぶ自信がないという方でも現金であれば問題も解決します。そのまま現金を渡すのはちょっと、と思う方には商品券を贈るという方法もあります。
デパートで使えるものだけでなく、ベビー用品の専門店やベビー服の販売店から出している商品券もあります。商品券で贈る場合には金額は相場通りで贈るようにすると失敗は少ないでしょう。
紙おむつ
毎日使う必需品でもありますが、出産直後はとても忙しいのでなかなか買いに行くことができないという方も多いものです。とても実用的でストックとして持っていても困らないものなので喜ばれることも多い品物です。
ただパックの紙おむつを贈るのは味気ないと感じる方には紙おむつと一緒に様々なおもちゃやタオル、靴下などのグッズが詰め込まれた「おむつケーキ」を贈るという方法もあります。見た目も可愛いので喜ばれることも多いです。
この他にもベビー服やおもちゃ、ママ用の便利グッズやお茶など様々なものがありますが、何を贈ったらいいのかわからなくて困ってしまった場合には直接何が欲しいか聞いてみるのもよいでしょう。
出産祝いの適正金額に応じたお祝いを
出産祝いの相場はどれくらいの金額になるかは、贈る側と贈られる側の関係性によって大きく変わります。あまりに高額なものを贈るとお返しに気を遣われることになるので、そのあたりも意識しながら決めましょう。
受け取る側の気持ちを考えて、心から赤ちゃんの誕生をお祝いできるとよいですね。